読んだ本を、ただ読みっぱなしにしておくのは、とても勿体ないことです。せっかくお金と時間を使って読んだのですから、あとの自分に役立つように、記録を残しておきましょう。

それは楽しみのために読む本でも同じです。読書記録を残しておくことにより、それを読み返して何度も楽しむことができますし、時には自分自身というものを、発見することもあるかもしれません。自分自身の再発見というのは、読書をする上でのひとつの喜びとなっています。

記録をつけていくものは何でも構いません。普通のノートでいいので、一冊準備しましょう。一冊につき一ページか見開き二ページをあてて、そこに、本の題名、著者名、出版社名、出版年などをざっと書き込んでおきます。そこに自分なりの分類をしてマーク付けを行ってもいいかもしれません。

あとはその本の内容を自分なりにまとめ、感想や考えたことを思うままに書き留めておきます。図の形式を取ってもいいでしょう。読んだ本の内容を、文章や図の形式でいったん書き出すというのは、やってみると意外と難しいものです。概要や重要な点をアウトプットできるところまで本を読むというのは、意識してさらに練習を積まないと、なかなか簡単にできることではないのです。しかし本来は、そこまでできる読み方をしていなければ、一冊の本をものにしたとは言いにくいのです。

とはいえ、それがプレッシャーになって本を読むのが億劫になってしまっては元も子もないので、慣れてくるまでは、何となくざっくり書いておく、くらいにゆるくでも一応はやっておきましょう。そのうちコツが掴めてくるはずです。

本を読んで感じたことは、まさにそのまま。文字を大きくしたり絵を描いてみたり、自由に書いておきます。面白かった!でもつまんなくて読むのに苦労した、でも感じたままに。人に見せるものではないので本音でのびのび書きましょう。あとから読み返した時に追加でコメントできる余白も残しておくと良いかもしれません。

このように記録を残す場合、ノートを用意して書き込んでいけば、読んだ日付順に読書記録が重なっていくことになります。これは、読み手自身の変化や成長をあとで知るのに有効で、読書日記という趣になります。その当時自分が何を読んでいたか、どんな本を多く読んでいたか、どんなことを考えていたかをのちに振り返ると意外な発見もあり、楽しいものです。

一方、本の内容を蓄積してあとで活用したい、学習や知識のための読書を重視している場合は、読書記録ノートの並べ替えができる、バインダー形式の紙を使うのがいいかもしれません。内容ごと、本のジャンルごとに分けて並べて管理しておくことができます。あとで、読んだ内容を確かめたい時に、そういった保管の仕方の方が、扱いやすいかもしれません。

読書記録のためのノート、というものが販売されています。ちょっとこだわった文房具屋さんで時折見かけることができます。本に関する情報から本を読んだ日付、感想などを書く覧が用意され、作りもお洒落にできているので、そんな専用ノートを用意してつけていくのも、ちょっとした楽しみになりそうです。

読書ノートのつけ方は、いろいろとネット上でも公開されてします。そんなものも参考にしながら、自分なりの読書ノートを、ぜひ続けていって下さい。