本を効率よく、またかしこく手に入れるために、古書店に行ってみましょう。この頃ですと、まず足が向くのは、いわゆる「新古書店」と言われる、ブックオフなどでしょうか。

新古書店では、当然ながら、本が、新刊で買うよりは安く、時にはずいぶん安く買うことができます。たくさんの本を新刊で買おうとするとけっこう出費になってしまうので、こういうお店で調達できる部分があるとかなり助かります。だいたいの目安として、新刊で買う時の半額か、運がいいと一冊100円で購入できます。

今話題の本、少し前に話題になった本などは店頭に出回りがちなので、タイミングがよければ、旬の本を安く読むこともできるでしょう。有名な本は、たくさんの人が買って読み、そのうちのいくらかの人がすぐに新古書店に売りに来るので、お店の棚に置いてある確率が高くなります。

本を探す時は、いろんな棚を見ておくこと。一般の古書の棚と100円の棚の両方に同じ本が置いてあることが時々あります。仕入れ期の違いなのかどうかよくわかりませんが、大幅に版が違うのでなければ内容が異なることはないはずです。そのへん、見落としのないようにかしこく買いましょう。

また、最近は、本が出版されてから、新刊の書店に並ぶ時間が短くなっています。ちょっとだけ以前に出たような本でもすぐ、本屋さんの棚から見えなくなってしまいます。そのため、新古書店に行くと、知らなかったような面白そうな本に出合えたり、そういえば読もうと思っていた、という本を見つけることもあって楽しいです。

一定のジャンルや著者の本についても、普通の本屋さんの棚では見る事のなかった本が古書店にはあったりして、おかげでその本の存在を知ることができた、読むことができた、というような出会いもあるのです。以前から気になっていた、書名だけは知っていた、という本を古書店の棚に見つけた時は、嬉しくなります。

また、古書店では宝探し感覚で棚を一通り見るようになるので、欲しい本の棚に直行して用が済んでしまう本屋さんよりも、本との「出会い」の確率はあがるかもしれません。こんな本が存在するんだ、と驚いたり興味をひかれたり。本との出会いを楽しんで下さい。

比較的新しい本を揃える新古書店だけでなく、「古書店」も立ち寄ってみると良い場所です。昔ながらの古書店は、見た事もなく、そこに行かなければ会えなかったかもしれないような貴重な古い本の宝庫です。どちらかと言えば古典を探しに行くイメージですが、新しい本も見つけることができます。

そして最近は、旧来とはちょっと違った感覚の、セレクトショップ的古本屋さんが増えています。そのお店独特の感覚やテーマでセンス良く集められた古書を置いているお店で、好みが合えば大変楽しい場所になります。時にはお洒落なディスプレイや店構えをしているところもあり、ふらりと立ち寄るのが習慣になってしまうかもしれません。そういう古書店に行けば、読みたい本と出合う確率が上がるでしょう。

もちろん古書店というのは、買うだけでなく、手持ちの本を買ってもらうこともできるところ。もう堪能した、という本は、買い取ってもらうと、本の置き場所も減りますし、次の本を購入する資金の足しも得られます。ちょっとでいいのでアンテナを張って、好きな古書店にぜひ出合って下さい。