無事に一冊読み終わったあなた。次はどういう方向に、読書を進めていけばいいのでしょうか?もちろん、読みたいと思った本をどんどん読み進めていけば良いのですが、どれにしようか迷うなあということならば、ひとつ方向を提案しましょう。それはひとつのテーマを固め読みしてみるということです。これは、仕事術を紹介する本などにもよく書いてある方法なのですが、たとえばなにかひとつのことについて知りたくて本を読むとします。そういう時は、そのことについて書かれた本を一気にまとめ読み、数冊から数十冊に至るまで、読破するという方法です。資金に余裕があればまとめて買い込み、一息に読んでしまうという方も時々いらっしゃいます。それだけ読めばそのことがらについて、当然ながらひとかどの知識がありますし、重要なことはどの本にも書いてありますので、何度も目にすることによって、重点事項は自然に、間違いなく頭に入ってしまいます。また、一冊の本でわからなかったことも、違う角度から書かれた本を読むことで始めて理解できることもあるし、また、ある本では取り上げていなかったトピックについて他の本では触れられている、というように、知識のもれを減らすことができます。そうして読めば、読み間違いや理解不足も補えるでしょう。また、同じ分野の本を続けて読んでいると、すでに判っている内容の部分は飛ばし読みをしても大丈夫になるので、一冊を読み終えるペースがどんどん早くなり効率的だと言う人もいます。そんなにたくさん本を購入するのは資金も必要になりますが、買った本は新古書店に売る、もしくは最初から新古書店を利用して安く本を手に入れる、など工夫をする余地もあるそうです。特に仕事で知識を得ることが必要になるもしくは有利になるのであれば、それなりの投資はしておいてよい、と言われています。どのくらいの冊数の固め読みをするかは各個人の必要や気持ちに応じてということになりますが、多少でも、テーマの固め読みをするのは、読書習慣をつけることにも役立ちます。複数の本を読むことによってその経験が相乗効果となり、それだけ自分の中に深く根付くことができますし、一冊本を読み終えたあとは、同じテーマの本を続けて読みたい状態になりやすいのです。また、本を読み終えたあとは、折り込んである広告や、本の末尾に載っている他の本の紹介など(大抵、その本の同テーマもしくは関連書籍です)から、次に読みたい本を見つけやすくなっているのです。それはビジネス書や学術書、実用書に限ったことではありません。小説やエッセイなどでも同じことが起こりやすいのです。つまり、同様の内容の書籍は見つけやすく、また、読みたい気持ちが高まっています。さらに、そういう本に合ったモードに頭と気持ちがなっているので、次に読む本により共感したり理解したりすることができます。次に読む本に迷ったら、同テーマの固め読みを、ぜひ試してみて下さい。