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読書会を主催してみよう

読書会は参加するだけではありません。自分から開いてみてはいかがでしょうか。

中には、自分ひとりでは読めそうになかったから、と、その本を題材にした読書会を開いて仲間集めをしてしまった人もいます。あなたもそのようにして、読んでおきたい難易度の高い本があったら、それをテーマに読書会を企画してみませんか。

その本が価値のある本であれば、すでに読んでいる人、また、同じように、読んでみたいけどなかなか読めないと思っていた人も他にいるはずです。そんな人もあなたと同じよう仲間やきっかけを求めていることでしょう。

また、特にそういった本があるわけではないにせよ、読書会を開けば、一緒に本を読んでいく、レベルアップしていく仲間を作ることができますし、普段の生活のままでは会えない人たちに出合うチャンスとなり、人づきあいが広がります。

大好きな本の作者やジャンルがある場合はぜひ仲間を探しましょう。好き、または興味のある本について話せる人たちがいるというのは本当に楽しいものです。毎日の生活がより潤いのあるものとなるでしょう。

読書会を始めるにはまず会場探しです。参加者からいただく会費を抑えるためにも、なるべく利用料の安いところを探しましょう。貸会議室やイベントルームもよいですが、料金が高めに設定されているところもあるのでよく吟味しましょう。書店のスペースやカフェなどで、積極的に読書会やセミナーなどの開催を募っているところもありますし、それでなくてもお店の人に尋ねてみれば、比較的利用しやすく会場を見つけることができるかもしれません。あとは公共の施設です。公民館、文化施設などは、条件があれば格安で利用できます。ぜひ情報を集めて下さい。

チラシなどは、書店、カフェや喫茶店などに、置いてくれるお店があります。そんなものを置いてあるところを見たら、こちらも置かせてもらえないか頼んでみましょう。

告知は主にインターネットですることになるでしょう。自分のアカウントから告知することはもちろん、読書会専用のツイッターアカウントやブログ、フェイスブックページを立ち上げて告知をしましょう。告知のみならず、課題本はもちろんそれ以外の本(関連本など)の紹介や、読書会のレポートなどで記事に内容を充実させていけば、読者も増えて、読書会自体が育っていくことになるでしょう。

当日は簡単でもいいのでレジュメを用意していくと、参加者に親切でしょう。面白いレジュメを用意できれば読書会のウリにできます。また、特に学習系の読書会の場合は、レジュメの作成を交代制にして各人のスキルアップを図ることもできます。初めての方が多ければ名札を用意したり、参加者の簡単な紹介文をあらかじめ作っておいて配布するのは参加者ののちの交流に役立ちます。

初めて会を主催、準備するのはハードルが高く感じるかもしれませんが、やってみれば案外できてしまうものです。そういう経験を持っておくのは、仕事をする上でもきっと役立つスキルとなりますし、達成感もあり、自信もつきます。読書の実もあがり、仲間も増えてメリットは大きいです。ひとりで始めるのが難しそうであれば、友達を集めて数人で始め得るのも良いでしょう。ぜひチャレンジしてみて下さい。

こっちから本をお勧めしてみよう

ツイッター、フェイスブックなどのSNSやブログを通じて、自分の読書記録を公開すると、それだけで楽しい上に、人との繋がりもできるし、記録が残るので自分の読書管理ができます。また、本を読んだことを人に公開するとなると、本を選ぶ段階から読み方に至るまでより丁寧に本と取り組みますし、見ていてくれる人、報告する人ができると、読書をする、続ける大きな励みにもなるものです。

本を読み続けるというのは孤独なことでもあるので、ひとりの世界や活動になりがちですが、読んだ本に関して情報や意見を交換することで他の人と繋がると、かえって世界が広がり、楽しみが増えることにもなります。今はインターネットを通じて、読書の楽しみを増やすと共に、豊富な情報にもアクセスでき、読むべき本、興味を惹かれそうな本を紹介してもらうことができます。そしてそこから一歩進んで、自分から他の人に、本をオススメすることもできるのです。ある程度本を読む習慣がついてきたら、ブラッシュアップするために、ぜひその段階に進んでみましょう。

読んで本当に面白かった本、有益だったと思う本は、自然と人に教えたくなるものです。そうした本は積極的に、ネットなどを通じて他の人にお勧めしていきましょう。自分のブログに書く、SNSの記事にする、ツイッターでつぶやいてみるなどの他に、「読書メーター」や「ブクログ」などのネット本棚に感想やお勧めコメントを残せばいろんな人が反応を残してくれます。

もっと積極的に本をネット上で紹介するのなら、ブログやツイッターのアカウントなどに、読書に関するアウトプット専用のものを作り、そこで本の紹介をしてみましょう。ネットから情報を「受け取る」立場から「発信する」立場へ移ってみるのです。ちょっとしたことですが、気構えは大きく変わります。態度が「受動的」から「能動的」へとシフトすることにより、読書に対する気持ちもその通り変わってくるものだからです。

まず、人に勧められる本を探すために、「いい本」へのアンテナの感度が鋭くなります。話題の本を読んで、やっぱりいい本だった(またはつまらなかった)とコメントするのも良いですしそういう情報も求められていますが、それだけでなく、自分が人に勧められる本を「探し出そう」という気持ちになり、「良い本」を積極的に探すようになります。

また、ブログ等を更新するために多くの本を読もうとするので、自分が読む本の量を自然に増やすことができます。

読んだ本を紹介、推薦しようとするのですから、読んでいる間も、どこがこの本の特徴なのか、主題や概要は何なのか、それを自分はどう評価するのかをいつも考えながら読むようになります。こういう読み方をするのは、ただ本を読んでいるだけの時とはかなり違った読み方になっています。

また、本の紹介の文章を書くためには、多少の周辺情報も持っている必要が出ることもあるので、そういった情報も自分で調べるなど、本やその内容についての知識がますます増えていきます。

人に本を紹介するということはなにより、自分の読書そのものについてとてもプラスになるものです。ぜひチャレンジして、人に本をオススメする立場に回ってみてください。

本をおススメしてくれるメルマガを購読しよう

自分の足や目で本を探していくのも、読書に関連する大きな楽しみですし、そうして良い本、面白い本に出合った時の嬉しさは格別です。しかし、より効率よく、そして広範囲に本を探す、より多くの本と出合うためには、今はネットでの情報収集が欠かせなくなっています。

ネットから情報を集めるには、ツイッターなどの投稿から書籍関連の情報を発信しているものを探したり、SNSのコミュニティや記事を検索したりの他、本の紹介、案内、感想などを書いたブログやサイト、書店のサイト、出版社のサイトを探して見たりという方法があります。そうして定期的に自分から情報を探しに行くわけですがそれと同時に、本に関する情報を、自分のところに集まるようにしておく、ということもできます。つまり、メールやメルマガを購読しておくのです。

こうしておけば、情報が自動的に(多くは定期的に)手元にやって来るので、探しに行く手間が要りませんし、忙しくて情報を取りになかなか行けない時期でも、新鮮な情報が手に入ります。また、メルマガがやって来ればそこで本のことを思い出させてくれるので、リマインダー代わりになり、読書の習慣を続けることにも役に立ちます。

本に関するメルマガを購読するにも、いくつか方法があります。まずひとつは、「まぐまぐ」などのメルマガ配信スタンドで検索をしてみて、自分の欲しい情報を載せているメルマガを探す方法です。ちょっと調べてみるだけで、さまざまな切り口でのメルマガがすぐにたくさん見つかるはずです。バックナンバーを公開しているメルマガもありますから、それらをチェックして、自分に合いそうなものをまずはいくつか購読してみましょう。

無料のメルマガがたくさんありますのでそれでも一応は充分ですが、もし本当に気になるものがあるようでしたら、有料のメルマガを購読してみることもできます。有料のメルマガはそれだけ配信者の方も品質と内容に自信があるものだと考えられますし、無料版とは内容に差を作っている可能性が高いので、より良質な情報を得るために、投資してみるのも良いかもしれません。

他には、本の紹介をしているサイト(個人のものも含めて)が発行しているメルマガを購読するということもできます。情報を取り逃がさないためにも、定期的に刺激を受けるためにも、お気に入りのサイトや筆者のものは、積極的に購読していきましょう。

同様に、出版社のサイトはたいていメルマガ配信を行っています。ここからは、新刊案内やサイト更新、イベントなどについての特に新鮮な情報が手に入りますし、中身の濃いコラムが連載されている場合もありますので、特に購読をお勧めします。

メルマガは便利で情報収集に強い力を発揮するものですが、ちょっと放っておくとすぐにたまってしまい、そのうち読まなくなってくる可能性が出て来るものです。そうならないためにも、メルマガのチェックを定期的にやる仕組み作りや、たまる前に素早くチェックする習慣づくり、また、少したまってしまったら潔くあきらめて処分する、などの工夫やルールをあらかじめ決めておくのが、メルマガを有効活用するコツのひとつと言えるでしょう。

本をおススメしてくれるサイトに行ってみる

人が本を読む理由はさまざまですが、どんな理由にせよ、その目的に合った、「いい本」に出合って読みたいものです。しかしどの本が自分の目的に叶うのか、自分にとって「いい」本はどれなのか、どうやって探すのか、というのは案外難しい問題です。

どの小説が面白いのか。どの解説書がわかりやすいのか。どの本ならば欲しい知識を与えてくれるのか?本屋さんの棚に行って、あれこれあたってみれば自分と肌の合う本に出合うことができますが、そうして手に取ることができるのは、その時その本屋さんの棚にたまたまあったものだけです。そういう出会いは大切ですし良い本を見つけた時はとても嬉しいものですが、どうしても出合える本がそれなりに限られてきてしまうのも事実。

すでにあまり書店には出回っていない本も含め、世の中には膨大な数の本があります。そして、最近は特に、書店に並ぶ本の入れ替わりが激しいので、多少良い本でもあっという間に、書店の店先から姿を消してしまいます。そんな中からより「よい」本を探し出すのは本当に大変。また、タイミングがずれたばかりに目にすることのできなかった良書、言うなれば「とりこぼし」も発生しやすそうですね。

「失敗」を怖れずにどんどん本を読み込み、自分の感覚で選ぶことは自分の経験値を上げるためにも重要ですが、より効率的に「よい」本を知るのなら、「本の達人」に聞くのが一番です。時にはそんな「達人」たちに、新たな本と引き合わせてもらいましょう。そんな「達人」たちは、ブログやサイトで、ネット上に、あなたが読むべき本を紹介してくれています。

良い本、読んでもらいたい本をオススメしているサイトというのは本当にたくさんあります。まず、「本のお勧め」に特化しているサイトがあります。本好きでかなり読み込んでいる個人が、今までの読書歴から、本を勧めてくれるサイトもありますし、レベルの高い読書家を集めて定期的に寄稿を受け、読むべき本を紹介してくれるサイトもあります。特定のジャンルのファンのコミュニティがそのジャンルの本を紹介したりその本について語っているサイトもあり、そういったところは、読んでいて楽しく、情報量も多いものです。また、書店のサイトでは注目の新刊や話題の本、キャンペーンや特集など、いろんな本をいろんな形で薦めてくれますし、本のプロである書店員さんからのお勧めが載っている時もあります。

評論家、ビジネス書の専門家などが、定期的または不定期に、本の紹介をしているサイトもありますし、また、自社の本に限られはしますが、出版社が、よく売れている本や、ぜひ読んでほしい本の紹介を自社サイトでやっている場合もあります。好きな本を多く出版している会社、お気に入りの出版社のサイトは定期的にチェックしていきましょう。新刊・近刊紹介やイベントの案内、時にはプレゼントの企画なども掲載されることがあります。サイトに編集者や作家などが書くコラムを連載しているところもあり、それらはなかなか面白いものですし、本に関連した内容の新鮮な情報や知識を得ることもできます。

書籍関連のサイトの数は膨大でじつにさまざまなので、自分が探したい本に関するキーワードで検索をして、そんなサイトを見つけて、どんどんブックマークを増やしていきましょう。

本屋さんに行くのを習慣にしよう

本を読もうと思っているあなた。また、読書の習慣をつけつつあるあなたでしたら、ぜひ定期的に本屋さん(いわゆる普通の、新刊を扱っている本屋さん)に定期的に立ち寄る習慣もつけましょう。本屋さんは本を買うだけでなく、読むべき本の提案もしてくれる場所です。まず、最新刊や話題の本などは、平台の上に目立つように並べられていたり、とくに目立つポップ(お勧めのポイントや簡単な内容などが書かれたカードなど。売り場で本の山のそばに置かれています)が添えられていたりしますので、その時の、本に関する新しい情報やトレンドなどがすぐにわかります。また、新刊書だけでなく、特にその書店のお勧めの本を固めて並べていたり、ひとつのジャンルや内容などを取り上げてフェアをやっている時もあります。そのジャンルについての本、関連書などがまとめて、しかも本のプロから勧められているので、そのジャンルの本、しかも面白そうな本や有益な本がよく見つかる、それも複数見つかって便利です。また、そのように目立つかたちになっていると、つい引き寄せられて見てしまい、今まで全く触れてこなかった、知らなかったようなジャンルに新しく興味が出るようになることもあって、知識や読書の範囲が広がります。ちょっと大きな本屋さんに行った時は、普段自分がよく読むフロア以外の階や、別のジャンルの本を置いてあるスペースにも足を運んでみて下さい。こんな本が、と思うような本に出合うことが多いのです。分類名から連想するのとはまた違った本が置いてあります。堅くて難しそう、と思いがちな分類の棚にも、案外読みやすくオモシロい本が置いてありますし、自分とは関係のない業界の本の棚でも、案外、これは勉強になりそうだ、と思わせる読み物が置いてあったりもします。理工系の本棚にも、専門書だけでなく、初心者や一般向けの楽しそうな読み物があることもありますし、広告業界の棚にはよく、仕事術(広告に限らず)の本が置かれていることがあります。本屋さんには発見があります。自ら見つけ出す発見も、本に携わる人が勧めてくれる発見もどちらもあるのです。これは通わない手はありません。本は次々出版されるので、短めのスパンで行っても何かしらの発見は待っています。また、平台の品揃えや展示の方法もこまめに変えられているので、通ってもムダがあまりないのと同時に、こまめに通うことにより、情報を逃す可能性も減るのです。また、本屋さんには、本の紹介の小冊子や資格試験などの案内、教室の案内のパンフレットやフリーペーパーなどを置いてあることもあります。そういうもので、情報収集を楽しんでいる人も多いものです。店舗内に、商品を試し読みできるスペースを広く取り、椅子も用意してある書店、カフェを併設していて、そこで商品を読むこともできる書店などもあり、ゆったり過ごせるお店も多くなりました。買わなくちゃ、と思っている本がない時にでも、ぜひ、本屋さんにはしばしば立ち寄ってみてください。本に関するテンションが上がって、読書習慣がまた一段と楽しくなるでしょう。

古書店巡りをしてみよう

本を効率よく、またかしこく手に入れるために、古書店に行ってみましょう。この頃ですと、まず足が向くのは、いわゆる「新古書店」と言われる、ブックオフなどでしょうか。

新古書店では、当然ながら、本が、新刊で買うよりは安く、時にはずいぶん安く買うことができます。たくさんの本を新刊で買おうとするとけっこう出費になってしまうので、こういうお店で調達できる部分があるとかなり助かります。だいたいの目安として、新刊で買う時の半額か、運がいいと一冊100円で購入できます。

今話題の本、少し前に話題になった本などは店頭に出回りがちなので、タイミングがよければ、旬の本を安く読むこともできるでしょう。有名な本は、たくさんの人が買って読み、そのうちのいくらかの人がすぐに新古書店に売りに来るので、お店の棚に置いてある確率が高くなります。

本を探す時は、いろんな棚を見ておくこと。一般の古書の棚と100円の棚の両方に同じ本が置いてあることが時々あります。仕入れ期の違いなのかどうかよくわかりませんが、大幅に版が違うのでなければ内容が異なることはないはずです。そのへん、見落としのないようにかしこく買いましょう。

また、最近は、本が出版されてから、新刊の書店に並ぶ時間が短くなっています。ちょっとだけ以前に出たような本でもすぐ、本屋さんの棚から見えなくなってしまいます。そのため、新古書店に行くと、知らなかったような面白そうな本に出合えたり、そういえば読もうと思っていた、という本を見つけることもあって楽しいです。

一定のジャンルや著者の本についても、普通の本屋さんの棚では見る事のなかった本が古書店にはあったりして、おかげでその本の存在を知ることができた、読むことができた、というような出会いもあるのです。以前から気になっていた、書名だけは知っていた、という本を古書店の棚に見つけた時は、嬉しくなります。

また、古書店では宝探し感覚で棚を一通り見るようになるので、欲しい本の棚に直行して用が済んでしまう本屋さんよりも、本との「出会い」の確率はあがるかもしれません。こんな本が存在するんだ、と驚いたり興味をひかれたり。本との出会いを楽しんで下さい。

比較的新しい本を揃える新古書店だけでなく、「古書店」も立ち寄ってみると良い場所です。昔ながらの古書店は、見た事もなく、そこに行かなければ会えなかったかもしれないような貴重な古い本の宝庫です。どちらかと言えば古典を探しに行くイメージですが、新しい本も見つけることができます。

そして最近は、旧来とはちょっと違った感覚の、セレクトショップ的古本屋さんが増えています。そのお店独特の感覚やテーマでセンス良く集められた古書を置いているお店で、好みが合えば大変楽しい場所になります。時にはお洒落なディスプレイや店構えをしているところもあり、ふらりと立ち寄るのが習慣になってしまうかもしれません。そういう古書店に行けば、読みたい本と出合う確率が上がるでしょう。

もちろん古書店というのは、買うだけでなく、手持ちの本を買ってもらうこともできるところ。もう堪能した、という本は、買い取ってもらうと、本の置き場所も減りますし、次の本を購入する資金の足しも得られます。ちょっとでいいのでアンテナを張って、好きな古書店にぜひ出合って下さい。

本は汚して読んでもいい

本の扱い方は、人それぞれです。その人の本に対する考え方や、読書に何を求めるか、また、どのジャンルの本を読むかなどによっても変わってきますが、たとえばいわゆる「本好き」などは、本をとても丁寧に扱います。汚れ、折れなどつかないよう細心の注意をはらい、もちろん書き込みなどはけしてしませんし、ページを折ることもないものです。

一方、本を「汚しながら」読み込んでいく人たちもいます。ビジネス書の読み方指南などには、むしろ、本は「汚して」読むことを推奨しているものも多いのです。

代表的な「汚し方」は、線を引きながら読むというものです。心に響いた箇所、大切と思った箇所に、ペンなどでどんどん線を引いていく。線を引くことによってその文章をより自分に印象づけるのと同時に、これはあとからまた読む(再読する)時に、引いてある線を参考にするためです。(ビジネス書は、手元に置いておく以上は、再読、もしくはあとからまた目を通すことがよく勧められています。)

中には、三色や四色のボールペンを使って、色分けをして線を引く人もいます。気分のままに線を引いても良いのですが、そうして色分けしている人は、たいていは、線の色に意味を持たせています。たとえば、赤い線なら重要と思った箇所、青い線は疑問に思った箇所、緑は共感した箇所、などという色分けです。

さらに、線を引くだけでなく、どんどん書き込みをしてきます。重要と思ったところ、特に感じ入ったところには星印などのマークをつけてしまう。線を大きな波線にしてしまう。この文とこの文の関連が重要、と思ったら大きく矢印をしてしまう、など。

また、感想を書き込んでしまう場合もあるようです。それはひとこと、「すごい!」とか「なるほど!」とか、あるいは「うーん・・・」などでも構わないようでしょうが、読んだ時点での気持ちを書き残しておくのです。さらには、そこから一歩踏み込んで考えたこと、思いついたこと、関連して思い出したことなども余白に書き込んでしまいます。ここまでやりこむと、すでに、本は一冊の本を越えて、重要な、アイデアノートにまでなってしまいます。

本に直接なにかを書き込むのは気が引ける、という人は、ふせんを使う方法もあります。ふせんにも実にさまざまな種類があり、一般的なものから少し細いもの、極細なもの、先端だけに色がついていてそれ以外は透明なので、ふせんを貼っても下の文字が見えるものなどさまざまです。

貼ってはがせるふせんケースに入っていて、それを本に貼って持ち運べば、別にふせんを持ち歩く必要がなくなるし、ほしい時にいつでも使えるという、すぐれたふせんも販売されています。また、幅広で書き込みに適したふせん、丸や三角のユニークなかたちをしていて、貼ると矢印やマークの替わりになる、楽しいふせんもあります。ふせんの場合も三色ボールペンの時と同じように、ふせんの色に意味をもたせ、内容によって色分けをして、貼ることができます。

本を大事に扱うのもよいものですが、徹底的に「汚して」自分のものにしてしまうのも有効です。そうしていっそう内容の濃い、世界に一冊の本にしながら読み込んで、楽しみながら、その本をすっかり自分のものにしてみませんか。

アプリを使って読書記録管理

「読書メーター」、「ブクログ」などのネット本棚を使うのもよいですが、自分の読書記録に、スマホのアプリを使うのも便利な方法です。また、各種ネット本棚も、スマホ用のアプリを提供していますので、それを使うのも良いでしょう。

アプリを使うと便利であることの第一が、何と言っても、スマホのQRコードリーダーで本の裏のバーコードを読み込むと、すぐに本の情報を読み取って、写真画像入りで表示、記録してくれるという点。実に爽快で便利な使い心地です。その方法でどんどん本の情報が読み込めますので、とてもスムーズに登録ができます。

読んでしまった本の他に、気になる本、読みたい本の情報も取り込んで管理ができます。タグ付けや、フィルタをかけたソート(条件をつけた並べ替えや抽出)、本に関する情報の更新などもできますので本の管理が思うまま。しかも思い立ったらすぐにできる気軽さ手軽さがありますし、外出先でもできますので、人にお勧めされた本や見掛けた本などのデータも、いつでもさっと取り込めて、わずらわしさがありません。

また、そうして集めたデータはインポートやエクスポートができますので、条件が合えば、他のアプリやサービスと共有することもできます。さらに、他のサービスやSNSなどに、ワンタッチで本の情報をシェアすることもできますが、これもアプリならではの便利で使える機能だと言えるでしょう。

書籍管理専用アプリには、とてもたくさんのものがありますので、使い勝手やインターフェイス、見た目などを考慮して、ご自分に合ったものをぜひひとつお気に入りにし、どんどん使いこなしてみてください。

また、専用アプリ以外にも、例えばエバーノートを使って本の管理をすることもできます。

エバーノートは写真もアップすることができるので本の表紙なども撮っておけますし、読書管理用のノートブックを使ってデータをまとめておけますし、各データにはノートブックで分類したのとは別のタグをつけておけば、あとから柔軟性を持った検索をすることができます。

たとえば、読んだ時期(月など)ごとにノートブックを作ってデータをまとめておき、データには本のジャンル(ビジネス書、古典、新作、小説、実用書など)のタグをつけておけば、あとからジャンルごとの読書データを拾い上げたい時にも、すぐに実行できるのです。こうすれば複数の条件での検索が可能になり、読書記録を役立てたい時に威力を発揮します。

また、特に気になったページや文章なども、いちいち入力するのでなく、そのページを写真に撮ってデータにしてしまえばいいので、簡単です。一冊の本のうち、この部分だけがあとから必要になりそうだという場合も、そうやって写真で保存してしまい、本自体は売却するなどすれば、どんどん読んでも本の置き場がふさがることがありません。写真なら図やビジュアルもそのまま記録できますし、細かいデータもいっぺんに保存できて便利です。

本の管理も、思い立った時に、さっとできるとよりはかどるもの。スマホのアプリを使った読書管理も、読書生活の強力な方法となるでしょう。

読書記録ノートを作ろう

読んだ本を、ただ読みっぱなしにしておくのは、とても勿体ないことです。せっかくお金と時間を使って読んだのですから、あとの自分に役立つように、記録を残しておきましょう。

それは楽しみのために読む本でも同じです。読書記録を残しておくことにより、それを読み返して何度も楽しむことができますし、時には自分自身というものを、発見することもあるかもしれません。自分自身の再発見というのは、読書をする上でのひとつの喜びとなっています。

記録をつけていくものは何でも構いません。普通のノートでいいので、一冊準備しましょう。一冊につき一ページか見開き二ページをあてて、そこに、本の題名、著者名、出版社名、出版年などをざっと書き込んでおきます。そこに自分なりの分類をしてマーク付けを行ってもいいかもしれません。

あとはその本の内容を自分なりにまとめ、感想や考えたことを思うままに書き留めておきます。図の形式を取ってもいいでしょう。読んだ本の内容を、文章や図の形式でいったん書き出すというのは、やってみると意外と難しいものです。概要や重要な点をアウトプットできるところまで本を読むというのは、意識してさらに練習を積まないと、なかなか簡単にできることではないのです。しかし本来は、そこまでできる読み方をしていなければ、一冊の本をものにしたとは言いにくいのです。

とはいえ、それがプレッシャーになって本を読むのが億劫になってしまっては元も子もないので、慣れてくるまでは、何となくざっくり書いておく、くらいにゆるくでも一応はやっておきましょう。そのうちコツが掴めてくるはずです。

本を読んで感じたことは、まさにそのまま。文字を大きくしたり絵を描いてみたり、自由に書いておきます。面白かった!でもつまんなくて読むのに苦労した、でも感じたままに。人に見せるものではないので本音でのびのび書きましょう。あとから読み返した時に追加でコメントできる余白も残しておくと良いかもしれません。

このように記録を残す場合、ノートを用意して書き込んでいけば、読んだ日付順に読書記録が重なっていくことになります。これは、読み手自身の変化や成長をあとで知るのに有効で、読書日記という趣になります。その当時自分が何を読んでいたか、どんな本を多く読んでいたか、どんなことを考えていたかをのちに振り返ると意外な発見もあり、楽しいものです。

一方、本の内容を蓄積してあとで活用したい、学習や知識のための読書を重視している場合は、読書記録ノートの並べ替えができる、バインダー形式の紙を使うのがいいかもしれません。内容ごと、本のジャンルごとに分けて並べて管理しておくことができます。あとで、読んだ内容を確かめたい時に、そういった保管の仕方の方が、扱いやすいかもしれません。

読書記録のためのノート、というものが販売されています。ちょっとこだわった文房具屋さんで時折見かけることができます。本に関する情報から本を読んだ日付、感想などを書く覧が用意され、作りもお洒落にできているので、そんな専用ノートを用意してつけていくのも、ちょっとした楽しみになりそうです。

読書ノートのつけ方は、いろいろとネット上でも公開されてします。そんなものも参考にしながら、自分なりの読書ノートを、ぜひ続けていって下さい。

「今月の棚」を用意しよう

本をたくさん読むことを目標にする場合は、その月に読破する冊数を、月初か前の月の末にでも、設定しておくのがよいでしょう。年に何冊、月に何冊と目標を決めて読みこなしていくのは、ゲーム感覚で楽しいものです。目標を設定してしまうと、達成したくなるのが人というもの。自分を楽しませながら読書の実をあげていきましょう。

さてそのような目標を達成していくために、あらかじめ今月読む予定の本を揃えておいて、「今月の棚」を作るという方法があります。本棚(もしくは棚)の目につくところに特別のコーナーを設け、そこに、その月にこれを読む!と決めた本をずらりと並べておくのです。

目標を達成するには、その内容を紙に書き出していつも目につくところに貼り出しておくとよいと聞いたことはありませんか?実際それは大変効果があるようなのですが、それと同じように、いつも、「今月の本棚」を目にしていれば、そのたびに、それらを読まなくてはいけない、という指令が頭に刷り込まれ、自然とそれらの本に手が伸び、次々と読み進めていけるようになります。

また、読み終えるたびにその棚から本を取り去っていくので、目標の進捗状況がひと目でわかります。一冊減らすたびに、また、月の半ばなどに、その棚の本が減っているのを目にするたびに、達成感が繰り返し得られるでしょう。小さな達成感の積み重ねというのは、自信をつけるためにも、また、なにかを習慣にしたり、設定した目標をやりとげるために大切なことです。目に見えるかたちで目標を定め、その達成度も毎日目にしていれば、本を読み進めていくのが、いっそう楽しくなるでしょう。

また、「今月の本棚」を作って、読もうとする本を一度並べてみるというのは、自分の読書内容を把握する、もしくは設定するのにも有効です。つまり、そういう棚を作ることによって、自分の読書傾向のバランスを知る、あるいは作ることができるということになります。

さまざまのジャンルのものを、自分なりのバランスを取って読み進めたい人は、棚に本を並べていきながら、このジャンルはこれだけ、こういった本はこのくらい、と、その月の読書内容の配分を決めていくことができます。実際に本を並べて目で確かめながらそれをやると、ページ数(分厚さ)までわかるので、量的なバランスも取れることになります。こうした割り振りや見直しをせずに気分のままに読んでいくと、読書傾向というのは偏りがちになるのです。特に、読もうとするジャンルが複数ある場合は、こうした工夫をすることにより、希望どおりのバランスで、万遍なく本を読み進めていくことができます。

一方、敢えて偏った読書計画を立ててみたい時もあります。今月はこれについての本を固め読みする!と決めた時です。そういう時にはこの棚に、ずらりと、ひとつのテーマに沿った本が並ぶことになりますが、それはなかなか壮観です。今月はこのテーマをものにするぞ!と気合いも入るでしょう。

月初めなどに読書計画を立てるくせをつける、読書内容や読書の進捗状況を目で確認できる、という点で、「今月の本棚」作りは、楽しく読書を続けるために、役に立つ方法だと思います。

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